行きたかった図書館についに!思いがけなく旅行となって
思いがけなく旅行となって。
北陸金沢へ一泊旅行。
金沢ならかならず!まず向かうのは「鈴木大拙館」
心が浄化するのを感じる。美しい建物巡りが最近のMy Boom
思えばその始まり始まりだったかもしれないのがここなのだ。建築家・谷口吉生氏
無機質な素材と直線で構成されているけれど暖かく包まれる。空と周囲の木々がまるで借景のように石の壁から覗き、水を張った人工の池の傍らにたたずむ庵?内側の墨黒が切り取る景色を作りはめられた障子戸のような引き戸が和ませる。
ちゃぽん
時折 忘れた頃 水が跳ねる
まるで日常にひと差しの気づきを投げかけるように
邪に塗れた腐れ切った背中に水をかけられるように
いつまでもただただそこに座していたい そんなところなんだ。
金沢はそここに昔の情緒ある建物が多い。戦災を免れたからと街の人は言う。しかしそれだけでもないように思う。お人柄がそうしているようにも思う。観光になっていない普通の住居が趣があるんだ。
そして市民に公開している旧家。アトリエとして展示していたり、お茶会をしていたり。街を散策していると、後から後から出会うんだ。当たり前のように。
可愛らしい丸窓のお伽話の三角屋根の修道院の幼稚園
ちょっと軋んだ(ごめんなさい)日本家屋と昭和?の洋風な建物をつなげたようなブーランジェリー
役所の設計は山下設計 無造作に誰しもが座れるチェアはバタフライチェアだったり。
街中の金沢玉川図書館は先ほどの谷口吉郎・谷口吉生(ニューヨーク美術館も手がける)親子合作という。
なんという贅沢な街なんだろう。こんなにゆったりと鷹揚に芸術建築が当たり前にある天守のない城下町
奥ゆかしい心意気なのだろうか。
そして、少し離れているのだけれど、やっぱり行きたかった「石川県立図書館」本をめくっているような佇まい。一歩入るとそれはまるで、本の国連本部のよう。すばらいいのは建物だけではない。アジア・西洋の古書が原初で手に取れる。
ガラスの中には江戸時代の本が壁にかかっているんだ。蔦屋重三郎が現代に来たらさぞや興奮するだろう。乱れ髪も刊行そのままがこちらを向いて陳列されている。初めて触った、みた。こんな装丁だったんだ!後から後からワクワクすることばかり。いつまでもいつまでも宝物が溢れ出す。本がこちらを向いてくれているから、見つけやすいというのもある。日本のものはもとより、古裂、古い洋書も大好きな私にとってここに住みたいほどだ。
もちろん東京にもたくさん蔵書がある。しかし、こちらを向いて展示されていることが少ないために自分から探しに行かなければ出会えない。
いいなあ金沢の人たちは。毎日にこんなところがあって。子供達のスペースは両親とご飯を食べることさえできるプレイスペースだ。
大好きなものに満たされた旅だった。